万桜会と南京武術協会-乾坤太極拳分会との太極拳友好交流会(資料集)

                          2019年6月1日
南京武術協会-乾坤太極拳分会 様
                      中国伝統武術太極拳 万桜会

        太極拳友好交流会のご案内

 拝啓 向暑の候、皆様におかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
 さて、このたび中国伝統武術太極拳 万桜会(日本)と南京武術協会-乾坤太極拳分会(中国)との太極拳友好交流会を下記日程で開催することとなりましたので、ご案内申し上げます。
 前日9日には堺いきいき太極拳交流会が開催され、翌日1 1日には堺日中友好協会員との交流会も開催されますので、併せてご案内させて頂きます。
つきましてはご多用とは存じますが、万章お繰り合わせのうえ、是非とも来日来阪し、参加・見学を賜りますようお願い申し上げます。
                                敬具
                 記

太極拳友好交流会
 1.日時  2019年6月10日(月)
      9時30分~11時45分 (交流食事会:12時~13時30分)
 2.場所  河内長野市立武道館 
 3.住所  大阪府河内長野市西代町14-3
 4.内容  別紙

堺いきいき太極拳交流会 
 1.日時  2019年6月9日(日)
   午前の部(団体競技会) 10時~11時10分 
   午後の部(団体発表会) 12時10分~17時
 2.場所  堺市立大浜体育館
 3.住所  大阪府堺市堺区大浜北町5丁7-1
 4.内容  別紙

堺日中友好協会員との交流会
 1.日時  2019年6月1 1日(火)
 2.場所  京都方面

郭先生 挨拶文
 皆さん、お早うございます。
   南京武術協会‐乾坤太極拳分会の皆様、日本へようこそ!
   そして、中国伝統武術太極拳万桜会の私たちの教室へようこそ!
 私たちは、この日をとても楽しみにしていました。というのも、この教室が始まって20年近くになりますが、このような形で、中国の方の太極拳を間近で見る機会は一度もありませんでした。
  太極拳の本場、中国の教室では、どんな太極拳をしておられるか、大変興味深く、見せていただくのをとても期待しております。
 私たちも今まで、多くの種目・套路を練習してきました。今日はその一部をご披露したいと思います。

 王先生 挨拶文
   尊敬する郭会長先生、尊敬する日本太極拳の友人の皆様、こんにちは!
貴国の訪問と交流ができまして、とても喜んでおります。日本太極拳の友人の皆様と、太極拳について交流できる機会を得たことをとても光栄に存じます!
貴国に入ってから皆様からの暖かいおもてなしを受けて参りまして、たいへん感激しております。
  今日この機会を利用して、私はわが訪問団一行六人全員を代表させて頂きまして、万桜会の郭会長先生を始めご在席の友人の皆様へ心よりの感謝の意を表させて頂きたいと存じます!
   日本と中国は近隣国であります。互いに勉強し合い、互いに交流し合い、友好往来すべきであります。両国の文化の継承、両国民の幸福及びアジアの平和のため、引いては世界の平和のために、皆様頑張りましょう!
  次に我が訪問団のメンバーを簡単にご紹介致します、
李春生! 徐小改! 張剣! 鄭クン! 楊建水!
私は訪問団の団長 王長生と申します。
どうぞ宜しくお願い申しあげます!

南京乾坤太極拳分会との太極拳友好交流会について
―張さんとの出会いから

 私は昨年10月に中国南京市で開かれた江蘇省国際友好都市交流会に参加しました。その時の現地ガイド・通訳が張さんでした。4日間行動を共にしているうちに、お互いに太極拳を趣味にしていることが判り、太極拳談議に花が咲きました。
 張さんは、大学で日本語を専攻して半年間日本に留学し、通訳は適切でわかりやすく、語彙数や表現力も豊富な上、丁寧で美しい日本語を話す方で、親日的な思いが伝わって来ました。
 「『王先生(張さんの先生)が一度日本に行きたい、そして太極拳をして日本と交流したい。』とおしゃっています。王先生を日本に連れて行ってあげたいです。」と言う張さんの明るい提案に、少し驚きを覚えました。というのは、中国南京と日本の戦争による暗い歴史が私の心を過(よぎ)ったのです。しかし郭先生の万(わん)桜(いん)会(かい)(中国万里の長城の『万(わん)』と日本の桜の『桜(いん)』)の日中友好の思いを想い、「日本に来てください。来日の際は一緒に太極拳をして交流しましょう!」と、出国間際にメールアドレスを交換し、日本での再会を約束しました。
 それから3か月後、張さんから連絡があり、郭先生に申し出て交流会開催の許諾を頂き、万桜会の活動として南京武術協会‐乾坤太極拳分会を招いて、太極拳友好交流会(以下交流会)を行うことになりました。張さんとはPCと微信(WeChat-Lineのようなもの)で連絡を取り合って計画を進めましたが、私は中国語が少ししか出来ませんので、日本語での交信一辺倒になり、張さんにはとても負担をかけました。交流会の計画と当日の成功は、張さんの熱意と語学の力によるものがとても大きいです。張さんには深く感謝しています。
 交流会は当初ヤンタン・狭山地区で行う予定にしていましたが、端午節(中国のこどもの日)と重なり飛行機のチケットが取れなかったために来日が遅れることになり、郭先生のご配慮により急遽河内長野で実施させて頂くことになりました。郭先生の大きな支援と河内長野地区の協力を受けて、指導員会議に参加させて頂いて、河内長野地区の窓口になってくださったSさんと何度も連絡を取り合って、共に計画を進めました。河内長野地区のイベントとして取り組んでくださった、河内長野の方々に感謝しています。
 乾坤団は来日されて、堺市太極拳団体協議会(Sakaiいきいき太極拳の集いの見学)と堺日中友好協会とも交流し、万桜会との太極拳友好交流の日を迎えました。交流会当日は6名の乾坤団の方々をお迎えし、郭先生はもとより、河内長野地区の皆さんを始めヤンタン・狭山地区他も含めて参加者全員(31名)の力を合わせて準備し、乾坤団と共に実施・表演しました。乾坤団の太極拳表演は素晴らしく、万桜会にとっても乾坤団にとっても、実りある太極拳友好交流会となりました。
 交流会後の食事会では、郭先生と乾坤団、王先生と万桜会との歓談交流のような形になり、各々学ばせて頂いたものがあると聞いています。交流会で得られたものを大切にして、これからもより一層練習に励み、技能の向上に努めましょう!
                                              2019.6.18 万桜会 一会員  

太極拳交流会に参加して(感想)
                        2019.06.10 
                        万桜会一会員

 まさに手作りの交流会であった。
 Kさんの橋渡しで、中国から南京武術協会の乾坤太極拳分会の訪問団を迎えて合同練習をすることになった。初めての行事であるにもかかわらず、Kさんを中心に、万桜会全体で手分けして準備をし、無事に終えることができた。
 ささやかではあるが、国際交流でもあり、和気藹々とした雰囲気の中、互いに表演を通じて、理解を深め合うことができたことは大きな成果であった。

 今回来られた乾坤会の方達は最高位の王老師を始めそのお弟子さん達である。日々鍛え上げられた見事な表演を間近に見られて、本場中国の太極拳の素晴らしい動きに魅了された。

 楊氏太極拳108式、第 1 段、武当剣・段位太極拳(4段)・陳式太極拳・24式太極拳・陳式剣、王老師による陳氏太極拳老架一路一部、更に予定されていた以外にも、32式剣など日頃我々が練習している套路も表演していただき、いろいろな面で非常に参考になった。

 しっかりした軸、脚から手へ少しの力みもなく、しかし鋼のようにしなやかに、途切れることなく勁が流れ、時に一瞬の発勁による攻撃の凄まじさ、身体全体のバランスに乱れはなく、無駄がない。ゆったり動いている中に重みがあり、重みがあるが軽やかに動く、ゆるんでいるが萎えていない、…、上手く表現できないが、太極拳をするにあたっての根本的な体の使い方というか、あり方というか、その様なものを感じた。

 もっと身体の中や精神面(意識面)でいろいろな働きがあるのであろうが、なんとなく形だけ真似ている未熟な私には分からない。それがあってこそできる動きなのかも知れない。日々どのような修練を積んでいるのか知りたいと思った。

 短い時間ではあったが、大変充実した密度の濃い交流会となった。

 閉会式後に会食となったが、王老師へ太極拳についていろいろな質問がなされていた。隅に居て余り聞こえなかったのだが、「単に身体を動かす練習だけではダメで、気功も並行して学ぶこと」とか、「ゆるめることは萎えることではない、ゆるめて動くことは難しい」「太極拳は陰陽の考え方で理解する」「武術的な攻防の意味を知って動くこと」「太極拳の理論の教本なども読んで動きに取り入れること」など話しておられたように思う。近くに席を移して、しっかりと拝聴しておくべきだった。
 具体的な遣り取りは、また後日、いろいろ質問をしていた人が纏めてくれるを期待している。今後の練習に役立てていきたいと思う。

 次は、我々が中国を訪問して、王老師の指導を仰ぎたいという思いを告げて、お見送りした。

 最後になりましたが、今回このような機会をつくってくださり、またいろいろとお世話いただいた、Kさんに感謝します。

王長生先生の感想(日本語翻訳)
Kさんにご尽力頂き、2019年6月8日 我が乾坤分会一行六人は日本に無事順調に到着することが出来ました。日本に入国してからは Kさん、Mさん、堺市太極拳団体協議会 玉城光徳会長、M秘書長、万桜会 郭栄春代表、万桜会の各位の皆様と、初めてお会いする日本の方々からも、熱意に溢れる歓迎を受けお世話になり、大変感激致しました。

ほんの短い一週間だけで、日本の皆様の太極拳に対する熱愛を充分に感じ、その情熱と雰囲気は、われわれの想像を遙かに超えるものでした。日本の太極拳クラブの、厳密な組織・厳格な管理・拳友個人の自律と文明・礼儀正しい事や文化的素質には、太極拳の故郷から来た私達は、恥ずかしさを覚えました 。

私たちは、堺市の太極拳の一部のクラブと、太極拳交流会での「万桜会」拳友の皆様の表演を拝見させて頂きました。練習されている太極拳の最大の特徴は  “「松」(リラックス)と「柔」(柔らかいこと)”でした。これは太極拳の精髄(極意)で、ほぼ成し遂げられていました。“謙虚に教えを乞い、真剣に推察する”ことは勿論のこと、(太極拳の)“精神集中して、一心不乱に”ということも出来ていました。 素晴らしいです !

訪日交流時間は短く、5日間しか有りませんでしたが、日本の皆様の総合素質や日本国の管理能力はとても印象的でした。中日両国は近隣であり、また経済大国でもあります。両国民が多く交流し、お互いに長所を取り入れ短所を補い合い、アジアの繁栄と世界平和のために、一緒に頑張りましょう。

南京へ交流見学においで下さい 歓迎致します。
南京での再会をお待ちしております